TH5002P(1974年製)
(引用資料:'74 東芝集積回路ハンドブック)
東芝のハイブリッドディジタルICです。
TH5000シリーズに属します。
エキスパンド端子付きのNANDゲートが4回路入っています。
(引用資料:'74 東芝集積回路ハンドブック)
TH5002Pの内部回路図です。
電源電圧は推奨5.0V、最大8.0Vまで印加可能です。
回路構成はDTLですが、出力にパワートランジスタを使っています。
耐圧は35Vで、連続150mA、瞬間250mAの電流を吸い込むことが可能です。
また、伝達時間も0→1では800ns、1→0では35nsと高速です。
さて、TH5002Pは珍しいパッケージですが、ピンはどこにあるでしょうか。
答えは、裏側にございます。
このように、樹脂によってピンが固定されています。
ピッチは一般的なDIP-14Pと相違ありませんから、気楽に扱うことができます。
外形図を見ると、東芝独自のパッケージだということが分かります。
このICは、名前の通り電球やリレーの駆動回路を集積化したものです。
以下、使用方法について紹介します。
1.電球の駆動回路
(引用資料:'74 東芝集積回路ハンドブック)
上の回路図のように電球を駆動させることができます。
Rを直列に組み込むことで、突入電流によるICの破壊を防ぐことができます。
エキスパンド端子にDTLを接続して、入力を増やすことも可能です。
2.リレーの駆動回路
(引用資料:'74 東芝集積回路ハンドブック)
上の回路図のようにリレーを駆動させることができます。
Rを直列に組み込むことで、サージ電流によるICの破壊を防ぐことができます。
エキスパンド端子にDTLを接続して、入力を増やすことも可能です。
3.DTL/TTL→HTLレベル変換回路
(引用資料:'74 東芝集積回路ハンドブック)
上の回路図のようにHTL(High Threshold Logic)-ICのインターフェースも可能です。
ただし、TH5002Pの出力にはプルアップ抵抗が必要です。